消費税は2割特例・簡易・本則
どれが得?みなし仕入率で比較
課税事業者になったら、消費税の納付税額は3つの計算方式から選べます。 2割特例・簡易課税・本則課税のどれが有利かは、売上・業種・実際の仕入れで変わります。違いと選び方を整理します。
3つの計算方式
| 方式 | 納付税額の計算 | 主な条件 |
|---|---|---|
| 2割特例 | 売上に係る消費税額 × 20% | 免税→登録者・基準期間の課税売上1,000万円以下。〜2026/9/30を含む課税期間。届出不要・申告時に選択 |
| 簡易課税 | 売上税額 ×(1 − みなし仕入率) | 事前に届出・基準期間の課税売上5,000万円以下 |
| 本則課税 | 売上税額 − 実際の課税仕入れに係る税額 | 帳簿・適格請求書の保存が必要 |
※ 標準税率10%を前提。納付税額は100円未満切捨て。
簡易課税の「みなし仕入率」(業種別)
簡易課税は、実際の仕入れではなく業種ごとのみなし仕入率で控除額を決めます。 エンジニア・ライター・デザイナーなどのサービス業は第5種(50%)が目安です。
| 事業区分 | みなし仕入率 | 主な業種 |
|---|---|---|
| 第1種 | 90% | 卸売業 |
| 第2種 | 80% | 小売業・農林漁業(飲食料品) |
| 第3種 | 70% | 製造業・建設業・農林漁業 等 |
| 第4種 | 60% | 飲食店業・その他 |
| 第5種 | 50% | サービス業・運輸・通信・金融 |
| 第6種 | 40% | 不動産業 |
※ みなし仕入率が高いほど控除が大きく、納付税額は小さくなります。
根拠・出典
国税庁 タックスアンサー No.6509「簡易課税制度の事業区分」
国税庁 No.6505「簡易課税制度」
2割特例(小規模事業者に係る税額控除に関する経過措置)
https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shohi/6509.htm
計算例:どれが得かは仕入れしだい
課税売上 800万円(税抜)・第5種(みなし50%)・実際の課税仕入れ 100万円(税抜)の場合で比べてみます。 売上に係る消費税額は 800万円 × 10% = 80万円です。
納付税額の比較(売上税額80万円)
2割特例:80万 × 20% = 16万円 ← 最も有利
簡易課税:80万 ×(1 − 50%)= 40万円
本則課税:80万 − 100万×10% = 70万円
このケースでは2割特例が最も有利です。一般に、実際の仕入れが少ない人ほど2割特例や簡易課税が有利、 仕入れ(経費の課税仕入れ)が大きい人ほど本則課税が有利になりやすい、という関係です。
注意点
- !2割特例は期限と条件があります。2026/9/30を含む課税期間まで・基準期間の課税売上1,000万円以下が対象です。
- !簡易課税は事前の届出が必要です。原則として適用したい課税期間が始まる前までに届け出ます。基準期間の課税売上5,000万円以下が条件です。
- !軽減税率8%は本ツール・本記事では非対応です。飲食料品等を扱う場合は計算が異なります。